第2232号 時代とともに変わりゆく言葉
2023.04.15
4月、桜は散ったが、春真っ盛りのこの頃、あまり外へ出ることもなく、家と会社の往復のみの暮らしを送っている。世の中はさまざまな規制が解かれ、コロナ禍以前の暮らしに戻りつつあるが、3年間で染み付いた生活習慣が変わることはない。とにかく、人と喋らなくなった。連絡事項も、今は電話ではなくメールで済ます。それもメール用の自分なりの文章が出来上がり、時間も随分短縮された。人に会わない時期が続いたせいもあり、話をする機会も減り、自分でも国語力の衰えを実感している。昨年、文化庁国語課というところが「国語に関する世論調査」を行った。その目的は「現在の社会状況の変化に伴う日本人の国語に関する意識や理解の現状について調査し、国語施策の立案に資するとともに、国民の国語に関する興味・関心を喚起する」という、いかにも国の調査らしいしかめつらしいタイトルのもとに実施された。要するに国民の国語力を調べたのである。国民が日頃、話すことも含めて国語に感じているのは、「日常の言葉遣いや話し方」(79.4%)の割合が他に比べて高く、約8割となった。次いで「敬語の使い方」
(48.8%)が5割弱、「文字や表記の仕方あるいは文章の書き方」(38.4%)、「言葉の意味・由来や国語
の歴史」(35.7%)が3割台後半となっている。さらに国民が最近の国語に関して思うのは、「改まった場で、ふさわしい言葉遣いができていないことが多い」が約6割もいることである。次いで
「インターネットでの炎上のように、中傷や感情的な発言が集中すること」(55.3%)、「流行語や言葉の使い方の移り変わりが早過ぎる」(45.1%)、
「敬語の乱れ」(43.2%)、「外来語・外国語などが使われ過ぎている」(42.3%)となっている。インターネットでの炎上のように、中傷や感情的な発言が集中すること」を選択した人が2番目に多いことが色濃く世相を反映している。若い人の敬語が使えないという現象は古くからの永遠のテーマであり、それは社会の中で暮らす内に自然に見についてくるものだ。それより、「そうではなくて」ということを「ちがくて」と言う「、あの人みたいになりたい」ということを、「あの人みたくなりたい」と言う「なにげなくそうした」ということを、「なにげにそうした」と言う、「中途半端でない」ということを、「半端ない」と言う、
「正直なところまずい」ということを、「ぶっちゃけまずい」と言う、「実態などを分かりやすく示すこと」を、「見える化」と言うなど、言葉も新しい時代を迎えているようだ。
(48.8%)が5割弱、「文字や表記の仕方あるいは文章の書き方」(38.4%)、「言葉の意味・由来や国語
の歴史」(35.7%)が3割台後半となっている。さらに国民が最近の国語に関して思うのは、「改まった場で、ふさわしい言葉遣いができていないことが多い」が約6割もいることである。次いで
「インターネットでの炎上のように、中傷や感情的な発言が集中すること」(55.3%)、「流行語や言葉の使い方の移り変わりが早過ぎる」(45.1%)、
「敬語の乱れ」(43.2%)、「外来語・外国語などが使われ過ぎている」(42.3%)となっている。インターネットでの炎上のように、中傷や感情的な発言が集中すること」を選択した人が2番目に多いことが色濃く世相を反映している。若い人の敬語が使えないという現象は古くからの永遠のテーマであり、それは社会の中で暮らす内に自然に見についてくるものだ。それより、「そうではなくて」ということを「ちがくて」と言う「、あの人みたいになりたい」ということを、「あの人みたくなりたい」と言う「なにげなくそうした」ということを、「なにげにそうした」と言う、「中途半端でない」ということを、「半端ない」と言う、
「正直なところまずい」ということを、「ぶっちゃけまずい」と言う、「実態などを分かりやすく示すこと」を、「見える化」と言うなど、言葉も新しい時代を迎えているようだ。