第2201号 人の話を聞いている場合ではない
2022.01.01
 2021年も師走に入って残りわずか。何をすることもないのに気忙しい日々を送っている。小生が今、一番痛手を蒙っているのは、忘年会が軒並み流れたことだ。世の中どうなっているのか。市場調査もかねて、1年の締めくくりとして、最高の人出が予想される12月17日の金曜日夜、大阪・キタの繁華街に繰り出した。とはいえ、別に飲食が目的ではなく、大阪名物の地下街から北新地の方を歩いた。コロナが収束に向かうなか、いつもの年なら目立つ中年サラリーマンの姿は激減、かわりに、お酒の飲み方も知らない若いグループが徒党を組んで歩いていた。歳末の街に漂う、何となくほんわかとした風情は感じ取れなかった。
 さて、この1年。平成から続く、可もなく不可もない、平板な時が流れた。世界中でも、こんなに何事もなく、淡々と時が流れている国は他にないという。そんななか、今年も師走の風物詩ともなっている「2021流行語大賞」が発表され、年間大賞は「リアル二刀流/ショータイム」が選ばれた。大谷選手のあの活躍を思い起こせば当然の受賞だろう。ともあれ、1月、1都3県への新型コロナの緊急事態宣言からスタートした日本。今年も東京都の小池知事の「withコロナ」の中で明け暮れた。
 振り返れば、2021年の日本は、10月の緊急事態宣言解除後も新規感染者数が低位で推移しており、飲食や宿泊など外出関連業種を含め、国内経済活動の再開が進んでいる。ワクチンの定期的な接種、無料のPCR検査の拡大、医療供給体制の強化などにより、外出関連の経済活動を本格的に再開させつつ、医療逼迫を回避できる可能性が高まっている。
 22年にかけては、経済活動の正常化に伴う雇用・所得環境の改善に加え、コロナ危機下で積み上がった約40兆円の過剰貯蓄の一部が消費に回ることもあり、潜在成長率を上回るペースでの回復が見込まれる。半導体などの供給制約は、22年にかけても引き続き企業活動の抑制要因となると予想される。この状況下で、日本の舵取りを任された自民党の総裁に岸田氏が就任した。「人の話を聞く」ことを信条としているというが、その存在も発言も何とも頼りない。国会答弁も、官僚が作った書面を何の抑揚もなく読み上げるだけ。これなら小学生でもできる。頼りない首相であった管氏をさらに上回る。もっといけないのが野党の人達。名前も出てこないので省略する。主義主張もなく、数を頼んでくっついたり離れたりを繰り返している。2022年、日本の先行きが心から案じられる明るい年となることを念じながらも。
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