恒例の伝統行事「針供養」
2025.12.15
 2025年もあと僅か、何となく気忙しい師走がやって来た。では何故、12月のことを「師走」と言うのか。 昔の日本では12月になると僧侶を家に来てもらってお経を唱えてもらう習慣があった。 そのため僧侶は12月になると、とても忙しく走り回っていた。 そのことから「師走」という言葉が生まれ、12月を表す言葉として使われるようになったという。このように「師走」という言葉には、年末の忙しさを象徴する深い意味と由来があるのだ。
 また、手芸やソーイング業界にとっての12月は、一年間お世話になってきた洋裁材料や手芸用具に感謝を捧げる「針供養」の行事が行われる月でもある。「針供養」とは、折れたり、錆びたり、曲がったりして使えなくなった針を豆腐やこんにゃくなどに刺して供養する行事で、2月8日、または12月8日に行われる。今年も同様で、東日本では2月8日、西日本では12月8日に行うところが多い。
 針供養の起源は、中国の「社日(土地の神様をまつる日)に針線(針仕事)を止む」という習わしに起因するという説がる。平安時代には貴族の間で行われるようになったと考えられており、江戸時代に針の労をねぎらい裁縫上達を願うまつりとして広がった。当時、針仕事は女性にとって重要な仕事だったため、折れた針や古くなった針に感謝の気持ちを込めて柔らかい豆腐やこんにゃく、もちに刺し、川に流したり、土に埋めたり、神社に納めたりして供養し、裁縫の上達を願った。
 豆腐など柔らかいものに刺すのは、これまで硬い生地などを刺してきた針に対し、最後は柔らかいところで休んでいただきたいという気持ちや、供物としての意味があり、昔はそれぞれの家庭で針供養を行っていたというから、身の回りの道具を大事にする気持ちをこれからも大切にしていきたいと思う。
 ともあれ、今年もあと2週間で新しい年を迎える。初競りマグロが2億7000万円、過去2番目の高値で取引きという明るいニュースからスタートした2025年。4月に開幕した大阪・関西万博には関係者を含めた総来場者数は約2901万人に達した。また、自民党新総裁に高市早苗氏就任、坂口志文氏にノーベル生理学・医学賞、北川進氏にノーベル化学賞授与というビッグニュースもあった。そして、新しい年に向けて年末恒例の2025年漢字一文字は「創」が候補に挙がっている。さまざまな「変」を味わってきた今年をふまえて、新たな仕事や暮らしなどを「創造」「創業」に向けて「創意工夫」して「創作」できたらとの願いが込められている。
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