第2217号 もっと勉強しとけば良かった
2022.09.01
今年の夏は暑かった。依然として収束しないコロナ禍の影響とのダフルパンチにより、外にもほとんど出かけず、人とも会わず、何の刺激もない静かな時を過ごしている。お笑いと食べることに席巻されてまったテレビを見るのも飽きた。そこで本を読もうするが、霞のかかった頭で読解力にも乏しく、書いてあることがなかなか頭に入ってこない。若い頃、もう少し真剣に勉強しとくんだったと反省しきりの今日この頃である。そんな折り、見るともなしに見ていたテレビ番組で、日本の学生の学力低下の実態がレポートされていた。この学力低下に関しては、2000年初頭に文部省が推進した「ゆとり教育」が悪影響を与えたのではと議論を呼んだ。授業についていけない子どもが多いのは、学習内容が過密なためで、これが不登校の増加や授業が荒れる原因になっているという考えのもと、そうした状況への対応策として、「ゆとり教育」が提案された。審議会は1987年には、より積極的にゆとり教育の必要性を説くようになり、ゆったりと授業を受けられるように、教材を削減する答申を出した。この頃の生徒のかばんは極端に薄いものだったと記憶にある。2002年度(平成14)から、学校の完全週5日制が実施されることになり、年間授業日数は202日程度になった。その結果、小学6年生の総授業時間数は、1968年度(昭和43)の年間1085時間から、89年度の1015時間を経て、1998年度には945時間と、30年の間に140時間減少している。
こうした流れを経て、昨年末に発表された「PISA」の調査によると、世界41カ国の参加国・地域内での日本の読解力の順位が、2018年には8位から15位に下がったと報じられた。(「PISA」とは、OECD加盟国を中心として3年毎に実施される15歳を対象とした国際的な学習到達度テスト)。読解力、数学的リテラシー(ある分野における知識や能力を応用する力)、科学的リテラシーの3分野を中心とした試験で、義務教育修了時点で学んだ知識を生活にどれだけ応用できるかを測っている。無理のない学習環境で、子供たちがみずから学び考える力の育成を目指したゆとり教育は、一方で学力低下という側面を生み出した。暗記中心の知識の詰め込み教育や過度の受験競争が,偏差値重視の教育を廃止してゆとりのある教育に転換したものの、国際的に日本の学力水準は低下の一途をたどる。学力1位のフィンランドは、国民の幸福度も世界で一番である。教育の充実は国に繁栄をもたらしているのだ。
こうした流れを経て、昨年末に発表された「PISA」の調査によると、世界41カ国の参加国・地域内での日本の読解力の順位が、2018年には8位から15位に下がったと報じられた。(「PISA」とは、OECD加盟国を中心として3年毎に実施される15歳を対象とした国際的な学習到達度テスト)。読解力、数学的リテラシー(ある分野における知識や能力を応用する力)、科学的リテラシーの3分野を中心とした試験で、義務教育修了時点で学んだ知識を生活にどれだけ応用できるかを測っている。無理のない学習環境で、子供たちがみずから学び考える力の育成を目指したゆとり教育は、一方で学力低下という側面を生み出した。暗記中心の知識の詰め込み教育や過度の受験競争が,偏差値重視の教育を廃止してゆとりのある教育に転換したものの、国際的に日本の学力水準は低下の一途をたどる。学力1位のフィンランドは、国民の幸福度も世界で一番である。教育の充実は国に繁栄をもたらしているのだ。