第2268号 今年も「ヤーンボミング」の季節がやってきた
2024.10.01
 今月、マイドームおおさかで開かれた「OSAKA手づくりフェア2024」は2日間で3万人を動員、コロナ禍前の水準に戻り、会場は千客万来の賑わいを見せた。手づくり関連のイベントに関しては、今まで開催されることが当たり前のように感じてきたが、その裏に主催者の並々ならぬ労力が感じとれるイベントとなった。
 わが国で、手づくり関連のイベントがはじめて開かれたのは、東京や大阪ではなく、京都だったと記憶する。新聞を紐解いても、1979年(昭和54年)に京都市勧業館(現在のみやこめっせ)で開かれ、1万人を動員したとある。そして1980年代に入って、東京て日本ホビーショーがスタート。以後50年近くの歳月が流れたが、コロナ禍を除いて途切れることなく開催されてきた。日本ホビーショー、福岡の手づくりフェアin九州、名古屋のハンドクラフトフェアNAGOYA、OSAKA手づくりフェア、広島手づくりフェアなどが開かれてきた。しかし、コロナ禍でそれらのすべてが無くなってしまった時期があった。業界に牽引役がなくなり、活気に乏しい時期が続いた。
 業界のイベントには、ハンドメイドを通して人が集うことの温かさ、楽しさ、そしてやさしさをアピールする力があり、多くの手づくりファンを魅了し続けてきた。展示会の持つパワーは業界を支えるひとつの柱となっている。
 そんな中、業界が仕掛けるイベントではなく、地域ぐるみの楽しいイベントが11月に行われる。東京・豊島区の都立南池袋公園の木々にニットアートを飾り付けるワークショップ「としま編んでつなぐまちアート2024」で、今年で4回目を迎える。この作業を行っているのは、豊島区と地域住民で運営する「南池袋公園をよくする会」で、園の魅力向上のための取り組みに参画している。 今年もサンシャインシティとエリアマネジメンとともにプロジェクトチームの一員として、新しい池袋のアート&カルチャーを創出。このイベントはすでに9月から来年1月まで実施されている。
 これらのチームメンバーにより、2021年より始まった「としま編んでつなぐまちアート」は、編みもので公園の木々・建物を飾るニットアート「ヤーンボミング」を通して、池袋に愛着を持つ人々と一緒に新しい池袋のアート&カルチャーを創出するプロジェクト。豊島区立南池袋公園を含む池袋エリア内の8か所でニットアートを展示し、池袋のまちを彩っている。そして。今年も地域の人達と一緒に制作したニットアートを公園の木々に飾りつけるワークショップも開催される。
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