第2260号 もっと「本」を読もう
2024.06.01
昨日、地下鉄の中で本を読んでいるいる中年女性を見かけて、どっきりした。寝ている人以外は99%がスマホを見ている中での出来事だったので驚いたのだ。今、人は本を読まなくなった。全国の書店数も、それに比例して減っている。さらに書店の閉店も相次いでいる。この10年間で、全国の書店の数はおよそ4600店あまり減少し、とりわけ小規模店舗が大きく減少した。どにでもあった町の本屋さんがどんどん減って、直近では8169店舗と、1万店を割っている。
本を読まない国民は低能化が進行し、ひいては国力の低下にもつながるという。かつて「書店数の減少」「総坪数の増加」の流れがあった。ところが2010年度をピークにその流れは変わり、店舗数だけでなく総坪数まで減少しはじめているのだ。1年だけなら単年でのイレギュラーな動きとの解釈もできるが、直近の2023年度に至るまで継続してマイナスへの変化が生じている。
日本人の読書時間は、世界の中でも最低ランクであるというデータが少し前に発表された。読書時間の短さ以外にも、小学生から高校生までの読書時間は学年が上がるにつれて少なくなる傾向にあり、全体のほぼ半数が平日には読書をしていないことが明らかになった。調査は2015年から2022年まで毎年7〜9月に2万組前後の親子を対象に行われ、回収率は64%だった。2022年の調査では、全体の49%が平日に読書を「しない=0分」と回答した。性別では男子の方が、学校段階別では上の学年に上がるほど0分の割合が多い結果となった。テレビ、パソコンやスマホの利用時間を見ると、電子メディアの時間が大きく増加しても、読書時間は微減にとどまると考えられる。
子供のころから、絵本、図鑑、教科書、文庫など形を変えて、私たちの身近にある本。そんな本が、なぜ魅力が減ってしまっているのか。基本的には、本というコンテンツ自体は進化している。 しかし、それ以外の娯楽の多様化や、相対的な進化スピードが遅い点が、読書好きを減らした大きな理由となっている。インターネットの影響によって「本を読む時間が減った」と回答する割合は、男女とも世代が上がるにつれて高まる傾向にあり、特に多かったのは40代で、男性は42%、女性では56%が「減った」と回答した。20代から30代の若い世代にとっては、生活環境の中にすでにインターネットが定着していたこともあり、本を読むこと自体が減っているこにはつながらない。
脳の老化の進行を防ぐためにも、読書の習慣づけをおおすすめしたい。
本を読まない国民は低能化が進行し、ひいては国力の低下にもつながるという。かつて「書店数の減少」「総坪数の増加」の流れがあった。ところが2010年度をピークにその流れは変わり、店舗数だけでなく総坪数まで減少しはじめているのだ。1年だけなら単年でのイレギュラーな動きとの解釈もできるが、直近の2023年度に至るまで継続してマイナスへの変化が生じている。
日本人の読書時間は、世界の中でも最低ランクであるというデータが少し前に発表された。読書時間の短さ以外にも、小学生から高校生までの読書時間は学年が上がるにつれて少なくなる傾向にあり、全体のほぼ半数が平日には読書をしていないことが明らかになった。調査は2015年から2022年まで毎年7〜9月に2万組前後の親子を対象に行われ、回収率は64%だった。2022年の調査では、全体の49%が平日に読書を「しない=0分」と回答した。性別では男子の方が、学校段階別では上の学年に上がるほど0分の割合が多い結果となった。テレビ、パソコンやスマホの利用時間を見ると、電子メディアの時間が大きく増加しても、読書時間は微減にとどまると考えられる。
子供のころから、絵本、図鑑、教科書、文庫など形を変えて、私たちの身近にある本。そんな本が、なぜ魅力が減ってしまっているのか。基本的には、本というコンテンツ自体は進化している。 しかし、それ以外の娯楽の多様化や、相対的な進化スピードが遅い点が、読書好きを減らした大きな理由となっている。インターネットの影響によって「本を読む時間が減った」と回答する割合は、男女とも世代が上がるにつれて高まる傾向にあり、特に多かったのは40代で、男性は42%、女性では56%が「減った」と回答した。20代から30代の若い世代にとっては、生活環境の中にすでにインターネットが定着していたこともあり、本を読むこと自体が減っているこにはつながらない。
脳の老化の進行を防ぐためにも、読書の習慣づけをおおすすめしたい。