第2251号 大きな成長を遂げる年「辰年」が巡ってきた
2024.01.15
 毎年のことながら、年の初めの元旦は家でゆっくりと過ごす。今年も、午前中に大阪天満宮への初詣でを済ませ、何をするでもなくゆっくりと家で寛いでいた。夕刻に差しかかる頃、前触れもなく部屋が揺れ始めた。左右にゆらゆら、揺りかごのように揺れる。立ち上がるでもなく、揺れに体を委ねる。結構、長い時が流れて揺れは収まった。テレビをつけると、震源地は北陸、震度7とテロップが流れる。「元日から地震か」という程度の認識だったが、のちのち大きな地震だとわかってくる。ともかく、元日と地震が頭のなかで結びつくのに時間がかかる。とりあえず町の様子を見るため外へ出る。車もほとんど走っておらず、静かな元日の風景が広がっているだけだった。
 少し波乱含みの年明けとなったが、今年2024年は一体どんな年になるのだろう。干支でいえば「辰」で、基本的にいい年になるという。辰は別の漢字で「竜」、「龍」とも書く架空の生き物である。十二支のなかで唯一、実在しない生き物が「辰」。実際の生き物ばかりの十二支になぜ「辰」が入ったのかその理由は諸説ある。中国では「龍」の漢字がワニの意味を持ち、最初はワニが十二支に入っていたことも一説とされている。
 辰は昔から神聖な生き物としても崇められ、現在も縁起がよいものといわれている。ちなみにスマートフォンの待ち受けを「昇り龍」にすると開運につながると、物識りの知人が言っていた。そんな縁起のよい辰の年は、陽の気が動き、万物が振動する年、活力旺盛になる年、大きな成長を遂げる年といわれている。
 ほかにも辰(龍)は権力や隆盛の象徴で出世、躍進などが期待できるという。2024年は甲辰(きのえたつ)。これは陰陽五行説で「甲」は草木の成長を表し、勢いが増すという意味を持つため、今年はこれまでの努力が実を結ぶ、願いが成就する年になりそう。ちなみに過去の辰年を振り返ってみると、1964年の東京オリンピック開催や東京モノレール開業、東海道新幹線開業、太平洋横断ケーブル開通、1976年の初代マイクロコンピューター発表など、新しい技術が実を結んだ年だった。これらを踏まえると、今年は最新技術を駆使した画期的なもの、サービスの登場が期待できる。
 2024年、日本経済はどうなるのか。ゆるやかな回復が続くという見方の一方で、人手不足問題、高齢化社会の影響、若者の職業選択の偏向、パンデミックが引き起こした急激な変化、労働時間の上限規制など法制度の変化により、あらゆる業種が従業員の不足に直面する年となりそうだ。
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