第2219号 休日大国「日本」の行く末を考える
2022.10.01
齢(よわい)を重ねると、休みの日がそんなに嬉しくもなくなった。逆に、することも無くなったから、退屈極まりない1日を送ってしまって後悔することも多い。休日であっても、目覚めたら、まず洗顔、髭そり、整髪、歯磨きを行う。朝食はとらない。365日変わりない日課だ。そして、行く場所のある幸せをかみしめながら、とりあえず会社に出る。元旦とゴルフに行く日を除いて欠かさず行うルーティンワークなのだ。その日の行動はコーヒーを飲みながら考える。当面、問題となるのが昼飯をどうするか。最近の休みの日は、神戸か通天閣のある新世界に行くことが増えた。青春時代を過ごしたこのルートは何故か心が休まるのである。思い起こせば、われわれ年配者が就職した頃は土曜日も出勤だったし、祝日も春分、秋分の日、5月のゴールデンウィークぐらいが祝日としての休日であった。戦後、驚異的な復興をとげた日本に対し、アメリカを中心とした諸外国から、働き過ぎだという非難が沸き起こる。放っといてくれと言えば良さそうなものだが、外圧に弱く、根がお人好しの日本人。それならと、まず祝祭日を増やし始め、気がつけば、今や世界に冠たる祝日大国になってしまったのだ。
海外では、現在も日本人は休みが少ないというイメージがある。しかし、その見方とは反対に日本は意外と祝日が多い国なのである。日本の祝日は、2022年も年に16日ある。1月1日の元日から始まり、建国記念日や勤労感謝の日など、毎月のように祝日が存在する。逆に祝日がない月は、2022年の場合、6月、10月、12月だけだ。世界的にみると、祝日が多い国は中国やタイで、年間20日以上の祝日がある。一方で、アメリカやフランスは年間10日程度しか祝日がなく、ドイツやイギリスに至っては年間10日を切っている。ただし、このような国では、州によって別途祝日が設けられている場合もあるため、一概には言えないが、日本の祝日が世界的にみて多い方であることは間違いない。日本で祝日が多い背景には、社会の働き方が関係している。祝日の少ない海外に比べて、まとまった有給休暇を取りにくい日本では、週末の3連休の価値が高くなる。、また祝日と祝日に挟まれた平日は「国民の休日」となり、仕事や学校は休みになる。振替休日や国民の休日は祝日ではないが、祝日と同じような扱いと考えて良い。ともあれ、祝日大国ともいえる日本。この9月も3連休が続いた。楽しく有効に過ごせたでしょうか。
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